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出会い系アプリで考えられる詐欺とその防止策とは

出会い系アプリとは

人同士の出会いの場を提供することを目的として作られた専用のソフトウェアのことです。恋人や結婚相手を探す真剣交際を目的としたものから、気軽に友達を作る目的のものまで、様々なアプリがあり、有料だけでなく、無料のものもあります。

詐欺の種類

刑法246条1項は、「人を欺いて財物を交付させた者」に対し、「10年以下の懲役に処する。」と規定しています。ここでいう「欺く」とは、判例上「交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ること」をいいます。すなわち、被害者が、その事実(嘘だということ)を知っていれば、お金を払うことはなかったといえるような騙す行為のことをいいます。

アプリ自体が架空のもの

サクラしかいないのに、登録料や課金をさせることは、上記の「欺く」行為です。利用者は出会いを求めて登録しているのに、そのアプリはお金を搾取することを目的として運営しているものがあります。
アプリに掲載されている顔写真はインターネットの無料画像を貼り付けたり、プロフィールも運営者側が架空の情報を入力していたり、最近ではAIに作成させている詐欺集団も多く存在します。
アプリ上で偽物であると見抜くのはかなり難しいです。

詐欺師や詐欺グループがアプリに紛れ込んでいるもの

近年、アプリでの出会いも増加し、大手企業・グループ企業が運営しているものや、CMなどの広告を出している安全なアプリが多くなっています。アプリ自体は適法なものでも、ユーザーの中に詐欺を働く者が多く紛れ込んでいることがあります。騙す人の目的は様々で、個人情報を入手して高額な商品を売りつけたりする詐欺や、恋人関係などにもちこんで結婚詐欺をするようなものまで、様々です。
また、運営側が登録ユーザーが多いことを売りにするために、サクラを雇っていることも多いです。

防止策

詐欺被害にあったと気づいても、詐欺師を特定することは極めて困難であるので、お金を取り戻すことはほぼ無理だと考えられます。多くの詐欺師は、嘘の個人情報を教えていますし、なかには詐欺師の情報をほぼ知らないままお金を貢ぐ被害者もいます。
よって、出会い系アプリの詐欺については、事前に騙されない防止策をとることが大事になってきます。

アプリの適法性を確認する

①本人確認をしっかりしている。

運転免許証や独身証明書など、顔や身分、年齢を確認できるものの提出を義務付けているアプリは、安全で透明性が高いといえます。
また、外国人の場合や、外国人のふりをして身分証明ができないという場合もありますので、その点もクリアしているものを選ぶ必要があります。

②利用規約がきちんと書かれている。

特にアプリ自体が架空であったり、サクラのものかを見分けるときに、規約をきちんと読むことをおすすめします。

③完全無料のアプリを選ばない。

無料のアプリは、詐欺や勧誘を目的とした業者が紛れ込んでいることが多いです。お金を欺し取るためにわざわざ有料のアプリに登録する詐欺師は少ないです。その点、有料のアプリのほうが信頼できるといえます。
ただし、課金制のものには注意が必要です。メッセージのやりとりの度に料金を取られたり、会うためにはさらにポイントを追加するものなどは、詐欺である可能性が高いです。定額制のアプリを選ぶなどの工夫が必要です。

個人で注意してアプリを使用すること

①個人情報の開示を慎重にすること

アプリ上のやりとりで、住所や本名を聞かれた場合は警戒することが大事になってきます。また、直接の連絡先を聞かれた場合も、慎重になることが必要です。直接のやりとりになると、アプリの監視体制が及ばないことになりますし、個人情報は色々な詐欺に使われることが多いです。

②金銭の要求には応えない

上述の防止策をきちんと行い、警戒していたとしても、詐欺師の手段は巧妙です。特に出会いを求めている純粋な利用者こそ、欺される確率が高いです。しかし、最終的には、金銭の要求をされたら間違いなく詐欺であると思うことです。要求をされたらすぐにやりとりを辞めて、今後一切関わらないことが大事です。その場合は、アプリ運営者への報告も忘れずにしましょう。
また、少しでもおかしいと感じたときにすぐに相談できるところを確保しておくと、心理的にも余裕をもちつつ安心して利用できます。

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