専門性
その他以前、家事事件の中でも珍しい分野に関する相談を受け、文献等を調べたところ、希望する結果を得ることは難しそうな印象を受けたことがあった。
相談者に、費用をいただいて引き受けることには消極であるとの回答をし、受任はしなかった。
それが最近になって、私とは別の、当該分野を扱った経験が豊富な専門家に依頼したところ、成果が得られたとの情報に接した。
この話を聞いて、有資格者・専門家の中でも、日頃から特にニッチな分野について重点的に取り扱っており、相当な経験値・経験知を蓄積した人物は、文献等から得られる情報から推測される結論を覆せることもあり得ることを思い知らされた。
かくいう私も、主にインターネット、クレジットカード決済を利用した(悪用した)、現代風の消費者被害事件については、常時、数十件の事案を抱えており、手前味噌だが、大抵の場合、相談を受けて、即座に、対処法、見通しを回答できる自負がある。
現代風の消費者被害事件の処理について、同業者から相談を受けたり、共同受任を要請されることも頻繁にある。
自分が相談している弁護士が当該分野に詳しいか否かは、対面でやり取りする中で、質問に対して即座に筋の通った回答をしてくれるかどうかで、おおよそ分かるであろう。
そして、誠実な弁護士であれば、分からないことは分からないと、正直に言うはずである。